SNSをやっていると、耳にする「繊細ヤクザ」という言葉。
これは漫画家の小野ほりでいさんが考案した造語、「繊細チンピラ」が元になっています。
こちらの発言を過度にに悪意解釈し、激昂していいがかりを付けてくる人を指します。
似た言葉に「お気持ちヤクザ」や「傷つきますハラスメント」なども。
そこで本記事では繊細ヤクザと類義語との違い、実際に絡まれたときの対処法を紹介します!
繊細ヤクザの意味
繊細ヤクザとは、こちらの発言や呟きを「自慢だ!」「当てつけか!?」と勝手に悪意解釈し、難癖を付けてくる人のこと。
元ネタは小野ほりでいさんの漫画です。
(出典:ネットの進化とともに増加する”繊細チンピラ”とは? | 小野ほりでい)
たとえば美味しそうなランチの画像をSNSにアップしただけで、繊細ヤクザは「お昼を食べていない私への当て付けか!?」と激昂します。
そして「謝れ!」と謝罪を求める輩も…。
こちらからすると「は?」という感じですよね。
このように繊細ヤクザは、(自称)繊細な自分への配慮を、理不尽に強要してきます。
信じられない話ですが、本当にこういう人は一定数いるんです。
事実、繊細ヤクザの存在にうんざりする人は少なくありません。
繊細チンピラとの違い
繊細ヤクザと似た言葉で「繊細チンピラ」というものがあります。
繊細チンピラは、繊細ヤクザの元ネタとなった言葉です。
(出典:ネットの進化とともに増加する”繊細チンピラ”とは? | 小野ほりでい)
名前は違えど、繊細ヤクザと繊細チンピラは大体同じ。
ですが繊細チンピラは、やや物腰柔らかな物言いの人を表現する場合も多いようです。
たとえば好きなアイドルのことについて呟いたとしましょう。
そして同担拒否の繊細チンピラがあなたの呟きを見たとします。
すると「傷つくので、そういう発言は控えて欲しいです。」と言ってくる…これが繊細チンピラです。
物腰はやや丁寧ですが、やっていることは繊細ヤクザと同じ。
過度な配慮を求めてくる、面倒な輩です。
繊細ヤクザと似た言葉
ほかにも、繊細ヤクザと似た言葉にこんなものがあります!
- 傷付きますハラスメント:繊細ヤクザと同じく小野ほりでいさんが生み出した造語
- お気持ちヤクザ:オタク界隈に多い
- 配慮厨:配信・YouTuber界隈に多い
どれもいわゆる「過度な配慮」を強要してくる人のこと。
「お気持ち」とは、自身の気持ちを押し付けてくる人を天皇陛下の「お気持ち表明」になぞらえて皮肉ったもの。
それぞれ元となった界隈は違いますが、どこにでもわがままな人はいるものですね。
自虐的な意味で使われることも…
「繊細ヤクザ」という言葉は、「私繊細ヤクザだからさ~w」と自虐的に使われることもあります。
この場合は、「何かと他人の発言が気になっちゃうんだよね!」という軽い意味合いで使われるケースが多いです。
【実例】本当にいる恐怖の繊細ヤクザ!
筆者が絡まれた実例をご紹介します。
昔、とあるライブのチケットを当てました。
FC(ファンクラブ)には入っておらず、一般チケットです。
「やった!当選した!」
そう当時のTwitterで呟いたんですね。
そしたら「自慢ムカつくわ」といった趣旨の引用RTが…。
「はぁ?」と思いつつもその人のツイートを除くと、どうやらFCに入っていながらどのチケットもゲットできなかった様子…。
「なるほど嫉妬か。」
そう思い、その時はスルーしました。
しかしその後!
匿名ツールの「マシュマロ」でこんなコメントが届いたんです。
”チケットの自慢ツイートはやめたほうがいい。
なぜなら落選して手に入らない人を傷付けるから。
そういう人の気持ち、考えたことあるのか?
浅はかなツイートは消せ。(他にも云々かんぬん)”
なっ、なんじゃこりゃ~~~!!!!!!????
落選して辛い気持ちは分からんでもないが、当たる人もいれば外れる人もいるのがチケ取りじゃろがい!!!!!!
そしてその結果を呟くのは個人の自由じゃろがい!!!!!!!!!
ていうか、いや、お前が自分でこっちのツイートを見ないなり努力しろよ!!!!!
なんならこっちがお前の毒マロに傷付いたわ!!!!!!
いやぁもう心が荒れまくりました…(笑)
どうしろっていうんだい、と。
謝罪すべきかも、色々考えました。
無視したら、さらなる毒マロをお見舞いされそうで怖かったので…。
しかし、結局マシュマロはスルー。
同一人物かは分かりませんが、引用RTの人はブロックさせていただきました。
繊細チンピラにも絡まれた筆者
繊細チンピラに絡まれたこともあります。
それは筆者がTwitterでペットの写真を上げたときのこと…。
また一通のマシュマロが届きました。
??????
いや本当にお節介というか、余計なお世話だな(笑)
そもそも私はプロフィールに「日常垢」と記載してありますし、「オタクと関係のない話もしますよ」と明記してありました。
ここまで親切にのれんを出してるのに、なんなんだコイツは…!?
しかも「皆さん」って!
あたかも自分が大多数の意見を代弁しているかのように…。
繊細チンピラはこんな風に「一般論」っぽくワガママを押し付けてくるのが厄介なところですね。
今となっては普通に相手がおかしいとわかりますが、当時は「え…何これ私がおかしいの?」と不安になったものです。
そして丁寧な言葉の裏に見え隠れする相手のエゴの強さにも大いにビビりました…。
結局、このときも無視を決め込みましたが、SNSから少し離れようと思った苦い思い出です(笑)
なぜ繊細ヤクザが生まれるの?
ではなぜ、繊細ヤクザのような人が生まれるのでしょうか?
誰もが持つ嫉妬や妬み、それが繊細ヤクザの源泉です。
では嫉妬がどうなって、理不尽な押し付けをする発想になっていくのでしょうか?
その背景を紐解いていきましょう。
他人を理不尽に妬む人は一定数いる
自分に持っていないものを持っている人は、羨ましいですよね。
心に余裕があれば、その羨ましさを祝福に代えられます。
「チケットが取れてよかったね!」
「美味しいご飯、素敵だね!」
といったように。
しかし、心に余裕がないと、素直に相手を祝えなくなります。
それが嫉妬や僻みですね。
人は誰しも、性格やその時のコンディション、環境などで嫉妬や妬みに燃えてしまうことがあります。
妬みを責任転嫁するのが繊細ヤクザ
嫉妬して自己完結すれば良いのですが、それを他人のせいにしていちゃもんを付けるのが繊細ヤクザです。
「自分の心が荒れているのはお前のせいだ!どうしてくれる!」
という感じですね。
ではなぜそういう発想になるのかというと、ズバリ「楽だから」です。
何でもかんでも人のせいにするのは楽なんです。
それがたとえ自分の怠惰のせいであっても…。
小野ほりでいさんは以下のように、漫画内で解説しています。
”そういう(相手のような)選択肢を取れない自分の怠惰や、勇気のなさに対する怒りを他人にぶつけてしまうのが繊細チンピラなの。”
感情をコントロールするのって、大人になっても意外と難しいと思いませんか?
自分の意図に反して気持ちが沈んだり、イライラしてしまうことはよくあります。
ですがそれは、自分で一生懸命マネジメントしていくべきです。
しかし繊細ヤクザは、それができないんですね。
いわゆる、心がお子ちゃまなわけです。
背景には「繊細さん」「匿名ツール」の普及も
繊細ヤクザの主張は、普通に考えたらめちゃくちゃワガママで理不尽です。
しかし近年では、「繊細な人も生きやすい社会を作ろう」「そのために色々配慮しよう」といった社会の動きがあります。
(もちろん常識の範囲で、のお話。)
そこで繊細ヤクザは、「配慮すべき」という考え方を都合よく拡大解釈し、自分の暴挙の免罪符にしようと考えるわけです。
「配慮するのが当たり前の時代で、しないのは悪だ!」
という理屈。
社会の風潮が彼らの大義名分となり、もっともらしい香りを放ちます。
もちろん、ただのワガママに変わりはないんですけどね。
「お気持ち」や「ご意見」を堂々と言いやすい時代になったのは事実でしょう。
「HSP(highly sensitive person)」という言葉が広まったのも、最近のこと。
HSPは病気と違い、診断のつかない心理的な概念です。
そのため、自己中なだけの「自称HSP」も大量発生しています。
多様性を認めるのは、なかなか難しいことですね。
また筆者が被害を受けた「マシュマロ」や「wave box」などの匿名コメントツールの普及も、繊細ヤクザにとっては好都合。
「自分は悪く思われたくない」
「でも文句は言いたい」
そんな身勝手な都合を叶えてしまうのが、匿名ツールなんですね…。
繊細ヤクザの撃退方法は無視一択!
繊細ヤクザの撃退方法は、無視一択です!!!
「どうしよう、何か弁解すべきかな?」
「謝った方が良い?」
繊細ヤクザに絡まれると、こんな風にグルグル考えてしまいます。
”本物の”繊細さんならなおさらでしょう。
「無視したら、余計怒らないかな?」
「何も言わないのは、モヤモヤする…。」
こんな風に思うかもしれませんが、それでも無視です!
相手のアカウントが分かるなら、すぐブロックしましょう!
繊細ヤクザのワガママなんて理解する必要はありません。
お互いに「分かり合えない人種」だと認識するためにも、ブロック&無視が最強です。
これで大体、もうつっかかってくることはなくなります。
なおくれぐれも、その後の相手のSNSを覗きに行かないように!
気になってしまいますが、万が一自分のことが書いてあったら嫌な気持ちになるに決まっています。
見ない方が心のためです!
反応するとヒートアップすることも
原作漫画では「うるさい!」と繊細ヤクザたちを一蹴して事が収束していました。
しかし、実際は火に油を注いでしまうこともあります。
私の近くでも繊細ヤクザのお気持ちに我慢ならず、「お前の方がおかしい!」と反論した人がいました。
しかしそれに対し、繊細ヤクザも負けていません。
謎の持論を振りかざし、2人はまったく噛み合っていないレスポンスバトルを繰り広げていました(笑)
その人は面白がって繊細ヤクザを煽っていましたが、くれぐれも皆さんは真似しないようにしてくださいね。
また、繊細ヤクザに謝罪する必要もありません。
謝るとかえってなめられ、その後何度もつっかかられる可能性があります。
どうしても何か返事してモヤモヤを解消したい人は、こんな一言を送ると良いでしょう。
筆者はこれで何度か返事し、事なきを得ました(笑)
隣の芝はただの芝!楽に生きよう
繊細ヤクザや繊細チンピラは、自分にないものを他人が持っていることに我慢ならない人種です。
小野ほりでいさんも作中で触れていますが、それは彼らが「富」や「家族」さえあれば幸せになれると信じているからなのでしょう。
しかし、そうとは限りません。
美味しいご飯の写真を載せている人はその後ろで大枚をはたいて素寒貧になっているかもしれませんし…。
逆に、お金がなくても幸せな人はいっぱいいます。
うちはうち、よそはよその気持ちが、隣人との距離が近すぎるSNSにおいても大切なのかなと感じます。
何事も重くとらえすぎず、楽しいインターネットライフを!
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