推しを前にすると「無理」「しんどい」「ヤバい」しか言えなくなる…。
語彙力の高いオタクがうらやましい!
オタクなら、誰しもそんな経験があるのではないでしょうか。
筆者はよくあります。
そこで本記事では、なぜ推しに対して語彙力が低下してしまうのか、徹底分析してみました!
また、語彙力の高いオタクになるためのコツや、推しに対してすぐに使える最上級の褒め言葉も!
ぜひこの記事を参考に、推しへの愛を言葉にしてみましょう!
推しが好き過ぎて病気を疑うレベルのオタクさんは、ぜひこちらの記事もご覧ください。
オタクの語彙力が低下するのはなぜ?
なぜオタクは推しを前にすると、語彙力が低下してしまうのでしょうか。
その原因を、個人的に考えてみました!
- 供給にキャパオーバーするから
- 推しにふさわしい言葉が見つからないから
- 他人と同じ感想になってしまうから
それぞれ詳しく見てみましょう。
供給にキャパオーバーするから
まず、オタクは推しの素晴らしさにキャパオーバーしてしまうことが多いと思います。
たとえば推しからファンサをもらったときや、公式から急な供給があったときなどなど…。
オタクの心はズドンと撃ち抜かれ、一瞬にして頭と胸はいっぱいに!
冷静に感想なんか言ってる場合ではありません。
これについて調べたら、すでに真面目に研究している論文がありました。
怒りが攻撃、恐怖が逃避、愛が援助という行動に結びつくのに対し、感動は直接にはなんらかの行動と結びつかず、むしろ、感慨無量となってあらゆる行動を制止してしまう。
(出典:感動のクオリア | 山根一郎)
た、確かに…。
つまり推しに対して、何も言えなくなるのはごく自然なこと!
この理由は同論文内で、「感動」のプロセスに「心的動揺」という過程があるからだとされています。
ちなみに江戸時代の国学者「本居宣長」も、このように言っているそうで…。
「いかに情がふかきとて、『悲しがりけり悲しがりけり』などいひて,鬼神は感ずまじ」(『排蘆』p.20)
現代語訳:(和歌を読むにあたって)いくらその想いが強いものであってもただ単に「嬉しい」、「悲しい」という言葉だけでは他者にはその思いを理解できない。
(参考:本居宣長と和歌 | 山木 友美)
あ、なんかその感じめっちゃわかるわ…。
和歌はあらゆる感動を言葉にする表現の1つであり、広義にとらえるなら推しの尊さをなんとか表現したいオタクにも当てはまるといえます。
そう考えると、私たちは無意識のうちに、「あまりに大きな感動は言葉で言い表せないものだ!むしろ表現しようとするのは野暮!」と考えているのかもしれませんね。
山下達郎も、「♪嬉しくて…嬉しくて…言葉にできない♪」って富士フイルムのCMで歌ってましたし…(何年前の話?)。
またこの場合、「無理、待って、しんどい」はかなり適切で、なおかつ趣のある表現ということになります(笑)
推しにふさわしい言葉が見つからないから
推しにふさわしい言葉が見つからないため、自分に語彙力がないと感じることもあります。
オタクを長いことやるほど、推しに対する感情はより複雑になっていきます。
最初は「顔が好き」なだけだった推しも、深く知っていくうちに「こんなところが可愛い」「こんなギャップが憎らしいけど好き…」と色々推せるポイントが増えていくんですよね。
おまけに「こうだったらいいな」なんて自分の勝手な妄想や解釈が乗っかってくる場合もあります。
そうなると、推しへの想いを一言で表すのは到底無理!!
頑張って表現しようにも長くなりすぎるし、とりとめのない文章になるし…。
結果、言語での表現を諦める人も多いでしょう。
他人と同じ感想になってしまうから
SNSで上手いことを言っている他人の呟きを見ると、「あーーそれそれ!!わかるーーー!!」と思っていいねや拡散するオタクは多いはず。
SNSには、的を得た表現の上手い人がごまんといます。
そういう人達が言いたいことを大体代弁してくれるので、自分からわざわざ発言する必要がない。
これも語彙力低下オタクを生む、大きな要因の1つでしょう。
自分で言葉を考えて発言するより、拡散する方が簡単ですからね。
ですがこの考え方には、ちょっと問題があります。
- 自分の感想や意見が分からなくなってしまう
- 表現力がなくなってしまう
いくら的を得た感想も、自分の気持ちと100%同じということはないはず。
しかしSNSで他人の発言を見ると、あたかもそれが自分の気持ちを完全に代弁してくれているかのように錯覚してしまいます。
そのうち本当の自分の意見や感想が分からなくなり、発言の機会が減ることで表現力も乏しく…。
そう、語彙力低下の負のループに陥ってしまう可能性があるんです!
語彙力の高いオタクになる方法
では語彙力の高いオタクになるには、どうすれば良いのでしょうか?
一番のポイントは、自分で言葉を尽くして表現する機会を増やすこと!
具体的には以下のとおりです。
- 推しの尊いポイントを整理する
- それぞれについて掘り下げる
- 比喩・誇張表現を使う
- 恥ずかしがらず発言してみる
これに慣れてくれば、晴れて「無理」「しんどい」しか言えないオタクからは卒業です!!
推しへの想いでいっぱいいっぱいの気持ちも、少しずつ昇華できますよ!
あなたの感想に共感してくれる人も、たくさんいるかもしれません。
①推しの尊いポイントを整理する
まずは良いと思ったポイントを、1つずつ整理しましょう。
たとえば推しキャラクターの新規絵が出たとします。
するとまず「ウゥッ!尊い!!」とフリーズしてしまいますよね。
ポイントはその後!
他人の感想を見る前に、自分にとってどこが尊いのか、1つずつ挙げていきましょう。
たとえばこんな感じです。
- 顔がいい
- スタイルがいい
- ポージングがセクシー
- 髪がいい匂いしそう
- 衣装が可愛い
などなど…。
「全部じゃん!」
と突っ込まれそうですが、とりあえず良いと思ったところはピックアップしましょう!
それが語彙の解像度を上げることに繋がります!
②それぞれについて掘り下げる
①のステップで挙げた推しの良いところを、それぞれ掘り下げていきましょう。
たとえば「顔が良い」という部分を掘り下げるなら、こんな例が挙げられます。
- 普段はキリッとしているのに今回の新規絵は微笑んでるのなんで~~~~?
- その笑顔は一体誰に向けているの?ねぇねぇねぇ!!!
- 唇プルプル…お美しい…え、何使ってる?教えて?
表情と唇だけでこれだけ感想が出てきました。
良い調子です!
見てのとおり、好きな部分を掘り下げていくと、だんだん疑問が出てきたりします。
その疑問に対して想像をふくらまし、どんどん話をつなげていきましょう!
この作業が、妄想語りや考察にも繋がっていきます!
人によっては、自分のキャパを超えた尊さに怒りが沸いてくることも(笑)
でもそれもアリ!
素直な感情を自分の中で見逃さず、しっかりと表現していきましょう。
X(twitter)で投稿するなら1つの話題ごとに、ツリーを作って投稿をつなげてみましょう。
連想ゲームのような形で、言いたいことがどんどん出てくるようになりますよ!
フォロワーからも見やすいのでおすすめです!
③比喩・誇張表現を使う
「もっと上手いこと言いたい…。」
そんな人は、比喩や誇張表現を使っていきましょう!
たとえばこんな感じ。
- まつ毛の長さが成層圏まで届く勢い
- 女神か…?
- 眩しすぎて焼かれる…
- 股下が1億キロある
- 全人類が振り向く美しさ
などなど。
こうした比喩や誇張表現を使うだけで、大分表現がオタクっぽくなってきましたね(笑)
④恥ずかしがらず発言してみる
感想がまとまったら、恥ずかしがらずに発言してみましょう!
ほかの人とほとんど同じ感想でも大丈夫!
あなたの言葉で表現することに意味があります。
これを繰り返していけば、徐々に言葉のアウトプットが簡単になっていくはず。
また日常生活の中で、表現に使える語彙を自然と探すようになるかもしれません。
徐々に語彙力の高いオタクへと進化していけますよ!
他人の意見を見るのはそれから。
同じようなことを言っている人を見ると、「うふふこの人も同じこと呟いてる!」と、答え合わせをしているようで嬉しくなります!
ちなみに筆者は元々萌え語りがすごく苦手で、絵を描いて発散するタイプのオタクでした。
しかし文章の上手いフォロワーさんにあこがれて、自分の感想や妄想をX(twitter)のツリーにしたため続けたたところ、自然と言葉が出てくるように!
これができると、オフ会や同人作品の感想を送るときなどにもかなり役立ちます。
【すぐ使える】オタクの最上級の褒め言葉
オタクの語彙力はすぐに上がるものではありません。
しかし、「無理」や「しんどい」しか言えない語彙力皆無オタクからは卒業したい!
そんなオタクの皆さんに、今すぐ使える推しへの最上級の褒め言葉をご紹介します!
自分を主語にした最上級の褒め言葉
まずは自分を主語にした、最上級の褒め言葉です。
- ~~すぎて泣いちゃった
- 全米が泣いた
- エモエモのエモ
- 直視できない
- 夢…かな…?
- ~~~~ッッッッ!!!!(身悶え)
- スタンディングオーベーション
- 助けて~~~~!
- 眩しすぎて目がつぶれた
- 昇天
- 我が人生に悔いなし など
どの語彙も、とにかく自分の心がエライことになっていることを表しています(笑)
推しを主語にした最上級の褒め言葉
続いて、推しを主語にした最上級の褒め言葉です。
- ~~(天使・光・女神など)かと思った
- 世界一~~
- 生きる文化遺産
- 圧倒的~~
- ファビュラス
- ~~1億点
- 神がいた
- 罪深い
- ~しか勝たん
- 尊み秀吉
- マーベラス
- 施しでしかない など
推しの素晴らしさを言葉にするのはなかなか難しいですが、このようにオタクは色々な語彙で表現を試みています!
ぜひ使ってみてください!
語彙力のないオタクにおすすめの本
では最後に、語彙力のないオタクにおすすめの本を紹介します!
推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
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こちらは「オタクの語彙力」に特化した本!
オタクならきっと「わかる~~~!!」と共感の嵐になること間違いなしです!
SNSやブログやファンレター、推し語りなどの発信方法別に推しの魅力を伝える技術がまとまっているのが特長。
そのため、「もっと推し語りできるようになりたい!」「推しの喜ぶファンレターを書きたい!」そんな人にもおすすめです。
オタク用語辞典「大限界」
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こちらは現代を生きるオタクの用語辞典です!
作ったのはなんと、名古屋短期大学現代教養学科の学生12名。
実際に自分たちの周りで使われているオタク用語約1,600語を抜粋し、語釈と用例を付したという熱意溢れる用語辞典なんです!
意外と「こんな語彙もあるんだw」という言葉が載っていたりするので、読んでいて面白いですよ。
語彙力を高めるにはまず発信を!
オタクが語彙力を失うのは、あるあるです。
ついつい「やばい」とか「しんどい」といった、便利な言葉に頼りたくなってしまいますよね。
もちろんそれでも全然OK。
ですがもし語彙力を高めたいなら、自分の言葉で表現する癖を付けてみましょう!
他人の感想に引っ張られず、自分の感想を言うことに慣れて行けば、徐々に語彙力も付いてきますよ。
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